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淋病 |
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・淋菌の感染によります。淋菌は通常性行為によって異性から感染します。いわゆる性行為感染症(STD、性病)の代表的なものです。まれに口腔や手を介しての感染も見られます。近年増加傾向にあり、抗生剤の効きにくい菌(耐性菌)が増えているのも問題となっています。 |
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■症状
・男性での典型的な症状は排尿の痛み(排尿時痛)と尿道から出る膿(排膿)です。ひどくなると前立腺や精巣上体にも感染を起こしてくることもあります。性交渉などによって感染するチャンス(感染機会)から症状が出るまでの期間(潜伏期間)は短くて2日間、長い場合で7日間程度と言われています。
■検査
・尿の検査で尿の中に多数の白血球(膿球、菌と戦う細胞です)がみられます。培養検査で淋菌の存在を確認します。さらに、どんな抗生剤が有効かを調べる必要があることもあります。
■治療
・内服(飲み薬)の抗生剤や、場合により筋肉注射や点滴の抗生剤を用います。上に書いたように、最近は抗生剤の効きにくい耐性菌が増えてきており、初回に投与した抗生剤が効くとは限りません。その場合は抗生剤の種類を替える必要があります。薬の効果が思わしくない場合は早めに再来院されることをお勧めします。 |
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クラミジア感染症 |
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・クラミジア・トラコマティスという病原体による感染症です。クラミジアは細菌より小さく、ウィルスよりは小さな病原体です。男女とも症状が出なかったり軽かったりすることもあり、注意が必要です。しばしば淋菌との混合感染も見られます。 |
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■症状
・淋菌性尿道炎と似ていますが、症状はやや軽いことが多いです。やはり排膿や排尿痛が中心になります。上記の精巣上体炎や前立腺の原因ともなります。潜伏期間は不定で年余にわたって症状なく持ち続けていることもあります。
■検査
・淋菌性尿道炎と同様に尿中に白血球がみられることが多いですが、見られないこともあります。病原体の確認のためにはDNAを証明する検査を行います。
■治療
・内服薬による抗生剤治療になります。 |
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性器ヘルペス |
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・単純ヘルペスの感染症です。ウィルス感染で性行為によって感染する、いわゆるSTDです。陰茎包皮を中心に小水疱が多発し、痛みをともないます。水疱が破れるとびらんとなります。 |
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■治療
・抗ウィルス薬の軟膏塗布、飲み薬が治療の中心になります。いったん消失しても神経根にウィルスが住み着き、繰り返し出現することが多いです。 |
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尖圭コンジローム |
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・ヒト乳頭腫ウィルスによる感染症で、男性の場合ペニスの亀頭(きとう)のすぐ近くの包皮(ほうひ、おちんちんの皮)にできることが多いです。性交渉(せいこうしょう)によってうつる病気で、いわゆるSTDです。 |
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■症状
・いたみやかゆみはありません。イソギンチャクのようなできものができて気づくことが多いです。
■治療
・液体窒素による治療
液体窒素でウィルスを退治します。1週間に1回の通院で行います。痛みはほとんどありません。
・電気メスによる治療
比較的短期間に治療できますが、麻酔が必要で、やけどになります。
・塗り薬による治療もあります
いずれの治療でも、皮疹は消えてもウィルスは残るので、再発は多いです。 |
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梅毒 |
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・スピロヘータの一種、梅毒トレポネーマの感染症です。性感染症(せいかんせんしょう、sexually transmitted infection; STI)ということばがあります。古くから性病予防法で指定されていた梅毒、軟性下疳(なんせいげかん)、性病性リンパ肉芽腫(にくげしゅ)の4疾患のことを呼ぶことが多かったですが、近年では性行為でうつる感染症(エイズ、性器ヘルペス、尖圭コンジローム、疥癬、毛じらみなどもふくむ)をひろくSTIと表現していることが多いです。
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■症状
・梅毒の症状は経過により病期という形で分けられます。
・潜伏期間は10−90日くらいです。
第1期梅毒
外陰部の初期硬結(しょきこうけつ、かたいしこり)、硬性下疳(こうせいげかん、潰瘍病変)、ソケイ部リンパ節腫脹などがみられます。
第2期梅毒
梅毒性ばら疹、扁平(へんぺい)コンジローム(外陰部などにみられる扁平隆起性丘疹)がみられます
第3期梅毒
近年ではほとんどみられません。全身にゴム腫とよばれる独特の肉芽腫性病変を生じます。
さらに神経系の症状を合併する場合、神経梅毒といいます。
■治療
・ペニシリン系抗菌薬(こうきんやく)の内服が有効です。ペニシリンにアレルギーのある人はマクロライド系やテトラサイクリン系のお薬が投与されます。 |
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毛じらみ |
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・性行為(せいこうい)によってうつります。毛虱(けじらみ)という節足動物の感染症で、陰毛にすみついて卵を産みます。
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■症状
・強いかゆみをともないます。
■治療
・スミスリンパウダー、スミスリンシャンプーなどが用いられます。 |
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HIV感染症(エイズ) |
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・エイズ検査ご希望の方はお申し出ください。血液検査で判定します。 |
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